COLUMN
2026/01/12
■樹脂流動解析とは
樹脂流動解析は、
溶融した樹脂が金型内部をどのように流れるのかをコンピュータ上でシミュレーションする技術です。
特に射出成形の分野で広く活用されており、
充填状況や冷却過程を予測することで、成形不良の発生を未然に防ぐ役割を担います。
解析には、材料データを基に有限要素法(FEM)などの数値計算手法を用い、樹脂の流動挙動を高精度に解析します。
■なぜ樹脂流動解析が必要なのか
プラスチック製品の成形では、以下のような不具合が発生しやすいとされています。
• 樹脂の充填不足
• ショートショット(成形品の一部が欠ける現象)
• バリの発生
• 内部応力の偏り
• ウェルドライン(溶接線)の形成
• 気泡やシワの発生
これらの問題は、
金型の設計や射出条件(圧力・速度・温度・冷却時間など)の調整によって解決を試みることが可能です。
しかし、従来は経験や勘に頼ることが多く、効率的な最適化には限界がありました。
そこで樹脂流動解析を活用することで、成形工程における流動現象を数値的に予測できるようになります。
シミュレーションにより樹脂の流れ、温度分布、圧力損失、充填パターンを可視化でき、
不具合の原因を事前に特定することができます。
その結果、設計段階で問題点を把握し、最適な成形条件を選定できるため、
試作回数の削減や製造コストの低減にも直結します。
■樹脂流動解析の基本的なプロセス
樹脂流動解析は、次のような手順で進められます。
1. モデルと条件の準備
製品や金型の3Dモデル、材料データ、成形条件を準備する。
2. シミュレーションの実施
解析ソフトを用いて、樹脂の流れや温度変化をシミュレーションし、
充填不足や欠陥が発生しやすい箇所を特定する。
3. 設計・条件の改善
得られた結果をもとに、金型設計や成形条件を改善し、品質の向上を図る。

■今後の展望
樹脂流動解析は、製品品質の向上や生産効率の改善において欠かせない技術となっています。
今後はAIや機械学習の活用によって、より迅速かつ高精度な予測が可能になると期待されます。
技術の進歩とともに、樹脂流動解析の重要性は一層高まることでしょう。
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